環境省の調査にて
「Maternal protein intake in early pregnancy and child development at age 3 years.
(妊娠中の母親のタンパク質摂取と3歳時の発達の関連)」
という論文が発表されていました。
研究の目的
妊娠中の低たんぱく質摂取と3歳時の神経発達を明らかにすること。
研究の結果
標準群に比べてたんぱく質摂取が少ない群は、生まれた子どもの3歳時のコミュニケーション能力、微細運動能力、問題解決能力の発達の遅れが有意に高いことが示されました。
また、極端な低たんぱく質群は、魚介類、肉、野菜などのいくつかの食品群の摂取量が少ない一方で、
シリアル、菓子類、アルコール飲料、ソフトドリンクの摂取量が多く朝食を抜く傾向がある、
ということがわかりました。
考察
母体のたんぱく質制限は、母体と胎児の両方で、アミノ酸の不均衡と呼ばれる特定のアミノ酸欠乏症を引き起こします。
アミノ酸は、たんぱく質の構成要素として機能するだけでなく、ホルモン、神経伝達物質などのさまざまな分子の合成に不可欠な前駆体としても機能し、神経発達に影響を与える可能性が考えられます。
今後、妊娠中のアミノ酸の不均衡と子供の発達リスクを結ぶ分子メカニズムを検証する必要があります。
また、妊娠中の若い女性の不適切な食事による低たんぱく質摂取が子どもの発達に悪影響を与えた可能性があります。
結論
妊娠初期の極端な低たんぱく質摂取は、生まれた子どもの3 歳時の発達遅延のリスクが高くなることが示唆されました。
妊娠初期の栄養バランスの乱れは、胎児の発育だけでなく、成長後の神経発達にも影響を与えるため、妊娠前からの栄養管理が重要と考えられます。
今回の研究でわかったこと
妊娠初期に極端にタンパク質の摂取量が少ない母親から生まれた子どもは、
タンパク質の摂取量が標準的な母親から生まれた子どもと比べて、
3歳のときのコミュニケーション能力、微細運動能力、問題解決能力の発達に遅れが見られる傾向にあることが
わかったとのことです。
なんと、母親がタンパク質を摂取しないと、
子どもの発達が正常に行われないようです。
この研究における「妊娠初期」は、
妊娠12週〜16週の方としています。
この頃とは、
お腹が少しずつ膨らみ始め、
赤ちゃんと栄養や酸素を交換する
胎盤が完成してくる時期です。
また、
つわりが落ち着いてくるといわれる時期でもありますね。
つまり、その時期に、
なんとかしてタンパク質を摂らないと、
子供どもの発達に影響が出てしまう
という話かもしれません。
さらに、この研究で分かったことがあるようです。
それは、タンパク質が少ない食事をしている母親は、
炭水化物やお菓子、ジュースの摂取量が多い傾向にあると。
また、朝食を抜く傾向があると。
どうしても、つわりが影響している気がしてしまいます。
食べれるものだけ食べるという生活になると、
必然的に「おかず」が少なくなり、
タンパク質の摂取が減ってしまい、
代わりに炭水化物やお菓子などの摂取が
増えてしまうのでしょうか。
妊娠初期のタンパク質の取り方
よく言われますが、
妊婦さんにはやはり、
栄養バランスがいい食事を摂ることが求められますね。
でも、
妊娠初期って人によっては
つわりがものすごく辛い時期ですし、
摂るべき栄養が取れない可能性は考えられますよね。
特にタンパク質は、
赤ちゃんとお母さんの血液や筋肉を作る大切な栄養素です。
また、
体の中で作ることができない必須アミノ酸を
バランス良く含んでいる
良質なたんぱく質を摂る必要があり、
肉類、魚類、大豆食品、卵、牛乳や乳製品などが
推奨されています。
でも、この辺って、
料理しないといけなくて、辛い体には酷ですよね。
そんな時には、
- 卵豆腐
- 茶碗蒸し
- 豆腐
- 焼き鳥
- サラダチキン
といった、
市販で売っている食品を取り入れるのが
オススメといわれています。
「食べたいものを食べる」
という思考になりがちかと思いますが、
おにぎりやパンといった炭水化物、
お菓子や果物、ジュースといった糖質の多い食事だけでは、
ビタミンB群欠乏症となり、
栄養不足だけでなく、つわりの悪化を招きます。
そのため、
消化の良いタンパク質を選ぶことで、
つわりの時期でも無理ない範囲で
タンパク質を摂取することができるかなと。
妊娠することはないおとーちゃんですが、
今後のおかーちゃんのためにも、
いろいろ調べてみました。
ぜひ、参考となれば嬉しいです。
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