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弟が先天性免疫不全症候群(IgGサブクラス欠損症)と闘っていた、という事実

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親父より聞いた弟の事実

最近実家に帰ってなかったな。

なんてふと思い、仕事の忙しさを言い訳に実家に帰省していないことに気づきました。

親父とお袋(じいじとばあば)も孫(娘ちゃん)に会いたいだろうな、と思い、先日おとーちゃんと2人で実家へ遊びに行きました。

美味しいご飯をいただきながら、お互いの心境を話していたのです。

 

そんな中。

最近、体調がすぐれないことが多いおとーちゃんの近況を伝えると、

じいじからまさかの事実を聞かされました。

それが、

おとーちゃんの弟は先天性の免疫の病気に罹っていたという事実。

なんと、、、

知らなかった。

その病名は、先天性免疫不全症候群(IgGサブクラス欠損症)

保育園〜小学生の頃だそうで、なんか異常に肺炎を繰り返すな、と疑問に感じたかかりつけの小児科医師が調べてくれた結果、判明したそうです。

超高額な免疫治療をした経験、それによる副作用で意識を失ったこともある、という驚きの過去を知り、声にならない驚きがありました。

 

 

IgGサブクラス欠損症とは

 

概要

ヒト免疫グロブリンとは、体内で病原菌やウイルスと結合し、細胞内に侵入して増殖するのを防いでくれる効果があります。

そしてそれは、IgG、IgM、IgE、IgA、IgDの5つのクラスに分類され、そのうちIgGには4つのサブクラスが存在します(IgG1、IgG2、IgG3、IgG4)。

IgGサブクラス欠損症とは、そのうち1つないし、いくつかのサブクラスの欠損ならびに低下を示し、感染症を繰り返す病気だそうです。

IgGは母体から乳児へ移行し、徐々に自身で産生できるようになり、4~6歳で成人のほぼ2/3に達するといわれています。

 

症状

易感染性を示します。

風邪症状がなかなか直らなかったり、何度も発熱したり、入院治療が必要なこともあります。

重症のタイプでは感染が改善せず、命に関わることもあります。

無症状の場合もあるようです。

 

特にIgG2欠損症では肺炎球菌インフルエンザ菌等による中耳炎気管支炎肺炎を繰り返すことがあるようです。

 

先天性免疫不全症候群を疑う10徴候

これらの所見のうち、1つ以上当てはまる場合には、先天性免疫不全症候群の可能性がないか専門の医師に相談するべきです。

  1. 乳児で呼吸器・消化器感染症を繰り返し、体重増加不良や発育不良がみられる。
  2. 1年に2回以上肺炎にかかる
  3. 気管支拡張症を発症する。
  4. 2回以上、髄膜炎、骨髄炎、蜂窩織炎、敗血症や、皮下腫瘍、臓器内腫瘍などの深部感染症にかかる。
  5. 抗菌薬を服薬しても2ヶ月以上感染症が治癒しない。
  6. 重症副鼻腔炎を繰り返す。
  7. 1年に4回以上、中耳炎にかかる。
  8. 1歳以降に、持続性の鷲口瘡、皮膚真菌症、重度・広範ないぼがみられる。
  9. BCGによる重症副反応(骨髄炎など)、単純ヘルペスウイルスによる脳炎、髄膜炎菌による髄膜炎、EBウイルスによる重症血球貧食症候群に罹患したことがある。
  10. 家族が乳幼児期に感染症で死亡するなど、先天性免疫不全症候群を疑う家族歴がある。

 

治療

感染症に対する抗菌薬の治療が中心となります。

血液中のIgG2の値が低く、感染症(中耳炎等)を繰り返す場合は、免疫グロブリン補充療法を行います。

 

 

弟の闘病・治療経験

弟自身はほとんど覚えていないようです。

これは全てじいじとばあばから聞いた話です。

 

1~2歳の頃に、肺炎と中耳炎を繰り返していた弟。

かかりつけの小児科医がたまたま免疫不全が専門だったこともあり、

何かおかしいから調べさせてください。

とのひと言で、検査・診断の流れになったようです。

ある意味、この医師に診ていただいていたことはラッキーだったかもしれません。

肺炎を繰り返していたこともあり、免疫グロブリン療法を月に1回行ったようですが、大変だったのが副作用金額

 

免疫グロブリン療法の主な副作用は、

  • ショック
  • アナフィラキシー様症状
  • 肝機能障害
  • 黄疸
  • 無菌性髄膜炎
  • 急性腎不全
  • 肺水腫

などが報告されていますが、弟は帰りの車の中で意識消失。泡を吹いたと。

すぐに病院に戻り、報告。

これが副作用なんです。

と医師は説明したようですが、さすがのじいじも本当に焦ったようです。

 

さらに大変だったのが、金銭面

1回の治療で支払った金額は、約3万円と。

現在は異なるかもしれませんが、その時は、研究機関に弟の治療データを提供することを引き換えに、安くしてもらっていたと。

それでも数万円かかるのかと驚きました。

 

そんな大変な治療を行った弟も、現在は20歳台の立派な大人。

数年に1回は肺炎にかかってしまっていますが、なんとか重症までには行かず。

比較的ではありますが、健康な日々を過ごすことが増えています。

 

この記事を読んで、少し不安に感じた方がいれば、先天性免疫不全症候群について病院で調べることはできます。

ですが、特殊な抗体を調べることになるため、大学病院などの大きな病院でなければ調べることはできません

検査日も、保険内でも約1万円弱します。

 

先天性免疫不全症候群を疑う10徴候に当てはまる方がいれば、まずはかかりつけ医に相談し、必要に応じて大きな病院を紹介してもらってください。

 

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