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コロナ後遺症の「脳の霧(ブレインフォグ:Brain Fog)」とは?

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おとーちゃん
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新型コロナウイルスの感染が拡大した年末

新型コロナウイルス感染がやや拡大した12月。

おとーちゃんの職場でもクラスターが5件ほど発生し、

おとーちゃんが所属するリハビリテーション科でも、30人規模のクラスターが発生してしまいました。

もちろん業務は停止。

出勤しても書類業務をするだけの日々がありました。

時には看護師さんのお手伝いをしていました。

 

なかなか収束の雰囲気がない日本。

効果のある薬の開発もないため、収束には至らないのかもしれませんが、

そこそろ終わって欲しいですよね。

 

新型コロナウイルス感染症に対するワクチン接種も進んでいますが、

ワクチンが原因で突然死した、と訴える事例も出てきており、

まだまだ解明が進んでいない状況に、不安がまだまだ残っている状況ですね。

 

 

「脳の霧」とは?

新型コロナウイルス感染症の後遺症といえば、

  • 倦怠感
  • 息切れ
  • 嗅覚、味覚障害
  • 脱毛

などいろいろいわれていますが、

脳の霧(ブレインフォグ:Brain Fog)」をご存知でしょうか?

脳の霧」とは、

  • 最近の出来事や名前を思い出せない
  • 物事を表現するのに適切な言葉を想起できない
  • 集中力が途切れる
  • 情報処理スピードが低下する
  • (人、時間、場所が分からなくなる)見当識障害
  • 記憶喪失

といった、認知機能関連症状のことです。

 

これは新型コロナウイルス感染症だけに特有というわけではありません。

重症急性呼吸器症候群(SARS)の罹患や、ヒト免疫不全ウイルス(HIV)・C型肝炎ウイルス(HCV)などの感染でも認められていることです。

 

しかし、新型コロナウイルス感染症の約40%に、この症状があったとされています。

新型コロナウイルスは、脳にも影響をきたすというわけです。

 

 

解明の手がかりがついに

原因がよくわかっていなかった「脳の霧」。

この原因を解明する手がかりの一つとして、今年ある論文が公開されました。

Apple AC, et al.Ann Clin Transl Neurol. 2022 Jan 19. [Epub ahead of print]
Risk factors and abnormal cerebrospinal fluid associate with cognitive symptoms after mild COVID-19.

今回の研究は、認知機能関連症状のある22人(平均年齢48歳)と、その症状のない10人(同39歳)、計32人のCOVID-19既往者を対象に行われた。COVID-19の発症から10カ月後に採血検査を行うとともに、同意の得られた17人(有症状者13人、無症状者4人)の脳脊髄液を採取して分析した。なお、研究対象者は全員が成人であり、COVID-19の治療に入院を要していなかった。
脳脊髄液検査の結果、有症状のCOVID-19既往者13人中10人に炎症の亢進や、自分の体を攻撃する可能性のある抗体が活性化した所見が認められ、無症状のCOVID-19既往者4人は全て正常と判定された(77%対0%、P=0.01)。また、有症状者で認められた異常所見の一部は、血液検査の結果にも現われていた。
両群の認知機能関連リスク因子を比較すると、無症状者はリスク因子数が平均1未満であるのに対して、有症状者は平均2.5のリスク因子が該当した(P=0.03)。評価した認知機能関連リスク因子には、脳卒中、軽度認知障害、および血管性認知症のリスクを高める可能性のある疾患として、糖尿病と高血圧が含まれていた。また、注意欠如・多動症(ADHD)、アルコール・薬物使用障害、うつ病の既往なども評価されていた。
有症状のCOVID-19既往者の脳脊髄液中に見られた抗体について、Hellmuth氏は、「それらの抗体の標的は不明」とした上で、「ウイルスによって刺激された免疫系によって、意図しない病理学的機能により出現した可能性がある」と推測している。
なお、本研究では、HIV関連神経認知障害(HAND)の診断に使用される基準と同じ手法を用いて、神経心理学者の面接による認知機能の評価が対象者全員に行われていた。その結果は、有症状者では22人中13人(59%)、無症状者では10人中7人(70%)がHAND基準を満たしており、その割合に有意差はなかった(P=0.70)。

 

この論文より、

ニューロン同士をつなぐシナプスが過剰に刈り込まれることが、新型コロナ後遺症患者の「脳の霧」を引き起こしている可能性があるとの結論が出ました。

シナプスとは、神経細胞同士で連絡を取り合う箇所です。

とても大事なのです。

 

また、

新型コロナウイルスは、脳の血液脳関門(血液中から脳内への物質移動を制限する障壁)を傷つけることが明らかになっております。

(これはまだ賛否両輪あるようです。)

この障壁が破られると、病原体や異常な免疫細胞、炎症性物質が、脳脊髄液や脳に入り込む可能性があるというわけです。

シナプスが破壊され、さらに様々な異常物質が脳に入りんでしまうと、

脳は破壊され、萎縮してしまいます。

いわゆる認知症と同じ状況になってしまいます。

 

 

おとーちゃんの見解

この論文から、新型コロナウイルスが脳を破壊してしまっている可能性が示されています。

ますます後遺症に恐怖を覚えますね。

ワクチン接種自体もまだまだ未解明ですが、

重症化を予防できることはたくさんの報告で示されているので、ワクチン接種は受けた方が良いのかなと。

 

さらに、やはり注意すべきは高齢者

高齢になるにつれて脳が萎縮しやすいですし、

新型コロナウイルスによって脳が侵されやすい状況になってしまうことが示唆されています。

さらには、新型コロナウイルスに感染すると、自宅ないし病院などに隔離状態となります。

高齢者は、脳の不活動によって認知機能の低下が進みやすいといわれております。

つまりは、籠っていると認知症になりやすいのです。

高齢
新型コロナウイルス
不活動

のトリプルパンチで、脳がやられてしまう可能性があります。

 

この知識はぜひ知っておいて欲しいですね。

その上で、ワクチン接種や自己予防を検討する必要があります。

 

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