賃金上昇に向けた岸田総理の「後押し」
1月27日、岸田総理は、
賃上げの一環として「学び直し(個人のリスキリング)」について、産休や育休中の人が取り組むことを支援する考えを示しました。
「育児中など様々な状況にあっても、主体的に学び直しに取り組む方々をしっかりと後押しして参ります。」
とのことです。
また、自民党の大家参院議員は、
「子育てのための産休・育休がなぜ取りにくいのか。この間にリスキリングによって、一定のスキルを身に付けたり、学位を取ったりする方々を支援できれば、逆にキャリアアップが可能になることも考えられます。」
岸田総理は
「人への投資の支援を5年で1兆円に拡大する。」
と示しました。
政府としては、リスキリングを通じて新たな技能習得や生産性の向上を図り、持続的な賃金の上昇につながる経済環境へするために力を入れる方針のようです。
産休・育休中・育児中の「学び直し」の後押しには疑問が
おとーちゃんの率直な感想は、
「後押しすべき人たちの、後押しの仕方が思いっきり違う。」
です。
そもそもですね、
育児中や、産休・育休中の人々が、スキルを得るための時間がある、といった認識が間違いです。
岸田総理に問いたいですね、
『「子育て」ってしたことありますか?』
もしかして、育児中の人たちのこと、
家でのんびりしている、休んでいる人だと思ってませんか?
育児中の人たちに、
「もっとスキルを溜めて、働きない」
って言ってるのと同じですよね。
子育て世代としては、怒りさえ覚えますね。
育児って暇なの?
いいえ、暇なわけありません。
むしろ、労働と考えるのであれば、24時間労働ですよ。
産休中のおかーちゃんを例に挙げても
- 朝は子どもより早く起きて、朝ごはんなどの準備
- 子どもが起きたらおっぱい、ご飯、着替え、洗面、など
- 午前中は子どもと遊びながら家事
- お昼になったらご飯、お昼寝の寝かしつけ
- 午後になると、親にも余裕が出るかと思いきや、おっぱいで起こされる
- そんなこんなしていると、すでに夕ご飯の準備の時間
- 子どもをみながらご飯の準備
- おつかれと言いながら、おとーちゃん含めてご飯
- みんなで子どものお風呂→寝かしつけ
- やっと寝れたと思いきや、3時間ごとにおっぱいで起こされる
こんな感じ。
どこで勉強しろと?
寝る時間を削れと?
なるほど、異次元だ・・・。
政治家は子育てを経験した人がいない疑惑
政治家の方には、もう一度産休などの制度の意味を考えていただきたいですね。
産休って、死と隣り合わせの出産という負担から、母親の体を守るためにあるはずです。
育休は、時間がかかる子育てのためです。24時間休めずにいるため、精神的に参ってしまうこともある時期です。
産休・育休を越しても、働きながら、子育てを並行して行なっている方も多い状況。
子育てを経験している人であれば、その間に勉強する暇がなかなかないことなんて予想できるはず。
もちろん、その間でも勉強し続けられる鉄仮面お母さんもいるかもしれませんが、
そんな人は少ないと思います。
学び直しをさせるのであれば、子育て環境の整備が大前提であるはずです。
政府の政策からは、子育て整備が整っているとは到底思えません。
投資推進の政策からも、あくまで「自己責任」で生きていってください、というメッセージなんでしょうかね・・・。
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